火を囲み炎を見つめていれば言葉はいらないし皆満ち足りた顔をし身体は勿論の事心も温めてくれる。屋外の寒さに関係なく安らぎの空間を生み出してくれる「炎」は大切な友である。そんな空間が能登の国輪島にある。茅葺屋根がトレードマークの「茅葺庵三井の里」には大きな囲炉裏がありまきと戯れながら、お客さんと語らいながら定食を頂く。地元のお母さんが地元の新鮮な食材を生かし作ってくれる料理はおいしくこれぞ能登の囲炉裏。 アメリカの建築家 フランク、ロイド、ライトは旧帝国ホテルの設計で知られ「一流の暖炉を作れてこそ一流の建築家」と考えていたらしい。県内でもホテル、ゴルフ場ハウスにも立派な暖炉があっても活用されていないようだ。薪を用意し火を何とかおこし、維持するには新鮮な風を送り煙を逃さなくてならず手間がかかる為だろうか。ライトさんが言われるようにそれだけ設計が難しいのだろうか。 まきが燃えて炭のようになった状態を「熾」(おき)というがこの赤く熟した熾火も情緒があり心をも癒してくれ焼き芋には絶対欠かせない。一年中「火」があれば と思うことがある。